秋入学という制度をご存知ですか?
秋入学とは、春から大学に入学するのではなく、秋に大学に入学するという制度です。外国では秋から学校が始まるところもあります。日本も世界の流れに合わせようということでこの制度が徐々に導入されつつあります。
そこで、「秋入学を導入した大学」「秋入学のメリット」「秋入学のデメリット」についてまとめてみました。
秋入学を導入した大学は、どの大学?
秋入学を導入している大学は、全国各地にありますが、
例として関東の大学をご紹介すると、
国立:
◎筑波大学
・人文・文化学群
・社会・国際学群
・人間学群
・生命環境学群
・理工学群
・情報学群
・医学群
◎千葉大学
・理学部
・薬学部
・工学部
◎横浜国立大学
・教育人間科学部
私立:
◎聖学院大学
・政治経済学部
・人文学部
・人間福祉学部
◎東京国際大学
・経済学部
・国際関係学部
◎日本工業大学
・工学部
◎武蔵野学院大学
・国際コミュニケーション学部
◎ものつくり大学
・技能工芸学部
◎愛国学園大学
・人間文化学部
◎聖徳大学
・音楽学部
◎東京基督教大学
・神学部
◎杏林大学
・総合政策学部
・外国語学部
◎国際基督教大学
・教養学部
◎国士舘大学
・21世紀アジア学部
◎上智大学
・国際教養学部
・理工学部
◎東京電機大学
・情報環境学部
◎東邦大学
・理学部
◎法政大学
・グローバル教養学部
◎明治大学
・国際日本学部
◎明治学院大学
・国際学部
◎早稲田大学
・政治経済学部
・商学部
・基幹理工学部
・創造理工学部
・先進理工学部
・社会科学部
・国際教養学部
秋入学のメリット
秋入学のメリットは、なんといっても、日本の学生の海外留学や、
「外国からの留学生の受け入れがしやすくなる」ということです。
世界的に見ると大学は秋から始まるところが多いので、日本も秋入学を
導入することで、日本からも外国からも留学しやすくなると考えられています。
また、「受験生への負担が減らせる」というメリットもあります。
通常の春入学の場合、受験の時期が冬になってしまうため、受験地までの
交通機関が天候の影響により止まってしまうことが頻繁に起こります。
他にも、季節的に体調を崩し、風邪やインフルエンザにかかってしまう受験生も
いるため受験の時期が変われば、「受験生の負担を減らす」ことができるかもしれません。
また、「入学の準備がゆっくりできる」こともメリットとして考えられます。
合格した大学によっては、合格が決まってから1カ月未満で大学が始まることもありますから、一人暮らしをする場合、部屋探しや引っ越しをするのに時間的余裕がなくなってしまいます。
その点、秋入学になれば、ゆっくり新生活の準備期間ができるので焦ることなく入学に備えることができます。
秋入学の落とし穴
秋入学のメリットをいくつか挙げてきましたが、もちろんメリットだけではありません。デメリットもいくつか生じてしまいます。
たとえば、「入学まで何をすればいいか分からなくなってしまう」という問題があります。
秋入学ですと、高校卒業から大学入学までの約半年の時間が空いてしまいます。その間に取り組むことがないと半年間遊んだり、無駄に時間を過ごすことになってしまいます。
また、「就職時のバランスが崩れてしまう」という危険性もあります。
現在の日本の大部分の企業は春に入社式をするため、大学だけが秋入学をするとなると大学の卒業時期と会社の入社時期がずれてしまうため、半年という期間の誤差が生じてしまいます。
まとめ
近い将来、全大学で秋入学が導入されるかもしれませんが、まだ現時点ではしっかりとした体制が整っているとは言えないかもしれません。
就職や高校卒業から大学入学までの期間をどうするかという不安がぬぐい切れていません。とはいえ、国際社会で役に立つ人材を育てるという意味で、デメリットをどこまで少なくできるかという点がこれからの課題かもしれませんね。