戒名料の相場はいくら?寺の本音!戒名はいらないと言う前に

こんな風に、結構軽く戒名料を聞かれるケース、最近多いんです。

戒名料の相場教えてよ

正直、お寺ごとに規約がありますから「戒名料の相場を教えてよ」と言われても、しがない仏壇店の従業員が具体的な金額なんて提示できるわけないじゃないですか~  σ(^_^;)

まぁ、わかりきった事ですが、一番いいのは、お客様ご自身が日頃お世話になっているお寺さん(菩提寺)に直接お聞きになればいいんですけどね。

ま、それができないから、私に聞かれるんですけどね(笑)

実は、私も以前、戒名料に興味があったので数十件のお寺さんに直接聞いたことがあるんです。その時、教えてもらった事が戒名料の相場を知る上で役に立てば・・・という思いでちょっと書いてみようと思います。

但し、これからお話することは、あくまでも私が聞いた戒名料の情報ですので、日本中すべての戒名料の相場ではないということをご理解の上お読み下さい。

また、ぶっちゃけた話、あなたが本当に知りたいのは、戒名料の相場ではなくて「あなたがいくら戒名料を用意しておけばいいのか」を知りたいのではないでしょうか?

もっと踏み込んだことを言えば「戒名料を安くできないかな〜」と考えていらっしゃる方もいるかもしれません。

そういった方のためににも参考になることをちょっとだけ、お話ししていますので拾い読みでもいいので読み進めて頂ければ幸いです。

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戒名料の相場

先程もお話ししたように、戒名料の相場は各々の寺によって異なります。 私の調べたお寺さんで一番安かった戒名料は、5万円でした。
戒名料に5万円払うことが高いと感じるか、安いと感じるか。
それは人それぞれです。

戒名料 5万円

戒名ランク別料金設定法

戒名料が一番安かったお寺さんでは、下記のような「戒名のランク別料金」が設定されていました。

・「信士」「信女」1戒名 5万円
・「居士」「大姉」1戒名 10万円
・「院号」付戒名  1戒名 20万円

他のお寺さんでも、値段に多少の違いはありますが、戒名のランク別に料金設定をされるお寺さんが多かったような気がします。

「戒名にランクなんてあるの?」

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と疑問に思われた方もいらっしゃるかもしれませんね。実は、この戒名のランク付って、江戸時代幕府の宗教政策によって定められたものなんです。

当時、百姓の人は「信士」「信女」以外、付けちゃいけない!院号など絶対付けちゃいけないなんて決まりもあったほどですから驚きです。

戒名料を法要代に含んだ料金設定

戒名料を法要代に含んだ料金設定
お通夜から出棺時のお経、そして初七日の法要までを18万円のセット価格で提示されたお寺さんもいらっしゃいました。

このお寺さんの場合「戒名料は頂いておりません」ということでしたが「法要無しでは戒名をお授けできません」とのことでしたので、多分この18万円の中に含まれているんだろうな〜と私は思っています。(笑)

戒名料一律の料金設定

「戒名料は35万円です」と明確な金額を提示されるお寺さんもありました。
ちょっと高額のような気がしますが、この寺では、他宗派であろうと海外の方であろうと、戒名のランクに関係なく一律35万円で授けて下さるとのことでした。

一律35万円

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戒名料の相場なんて曖昧なもの

こうやって、調べてみると「戒名料の相場なんて曖昧だなぁ〜」と感じるかもしれませんね。

ただ、はっきりわかったのは、戒名料に限らず仏事にはお寺のごとの料金設定があって、「明確な相場は無い」ということです。

とはいえ、あなたの住んでいる街のリアルな戒名料の相場を調べたいと思われるのなら、タウンページ(ネット検索もできます)で住所を絞り込んで、数件電話してお聞きになれば、ある程度の相場はわかると思います。
タウンページ
但し、当たり前の事ですが、お寺のご住職に対して礼節を守った聞き方をしましょう。あまりにも失礼な聞き方をすると、断られる場合もありますので常識に基づいてお聞きになって下さい。

戒名料は寺にとっては大事な収入源

ここからは、お寺さんの本音を勝手に代弁させて頂きます。

お寺のご住職もそこでお勤めされている僧侶の方もご家族も、私達と同じ人間です。

食事をしたり生活をするためにはお金が必要だということはわかりますよね?

みなさんがサラリーマンとして会社で働いたり、パートで働いているように、お寺さんも仏様のお使いとして働いていらっしゃいます。

寺の住職

しかも、365日お休みはありません。
((((・_・;
また、お寺さんのお仕事である葬儀や法要は毎日あるわけではありません。
(収入が安定していない)

よく、戒名料やお布施をお寺さんに請求されると「坊主まる儲け」だの「ぼったくり」だのと暴言を吐かれる方もいますが、それって「お給料無しで働け」ってことです。

冷静になればわかる事なんですが、どうしても生活が困窮してくると、見えない物への出費(戒名料やお布施)への不満に矛先が向いてしまうのは仕方ないのかもしれません。
生活が苦しい

ただ、どのお寺のご住職もみなさんのご先祖様は元より、そのご家族の幸せ朝に夕に拝んで下さっています。これって、目には見えませんがとてもありがたいことなんですよ。

もし、どうしても戒名料が高額で払えない場合は、授かる前にご住職に相談されてもいいと思います。戒名料の額面だけを見て不満を言ってもはじまりません。

戒名の本当の意味

とかく、戒名は「死んだ時にお寺さんに付けて頂くもの」もしくは「お金を出して買うもの」という認識がありますが、本来戒名は「生前、出家した際に師となるお坊さんから授けて頂くもの」なんです。

出家 戒名授与

戒名という漢字をよ〜く見ると、

・・・戒める(いましめる)
・・・名前(なまえ)

戒めの名前・・・?
ピンときませんよね。(・_・;

簡単に言えば、現世(今、生きている世界)での名前は「俗名」と言います。
あなたの現在の名前が「山田太郎」なら、それは俗名です。

俗名:山田太郎

戒名とは、仏の弟子(仏教徒のみ)になった時の名前です。

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仏の教えに帰依し、定められた戒(行動や精神を律する規則)を守ると誓った者に授けられる名前なんです。

たとえば、先程の山田太郎さんという人が出家前、とても親切な人で山登りが好きだった場合、「安渓岳太信士」とか「厚徳誉太居士」といった戒名を、お寺のご住職から預けて頂くかもしれません。

戒名:安渓岳太信士

このように、戒名は、自称で名乗ったり、勝手に付けるものではなく「生前の行い」や「その人なり」をきちんと知ってもらって、授かるものなんだということをご理解くださいね。

参考
ちなみに、仏教徒でなければ戒名はいりません。(*^_^*)
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戒名なんていらないと思っている人のために

戒名なんていらない

別に、仏の弟子にもなりたいわけじゃないし、めんどくさいし「戒名なんていらない」と思っていらっしゃる方もいると思います。

・宗教に興味が無い
・お寺の檀家になるのが嫌だ
・自由葬にしたい
・お金がかかる
・めんどくさい

などなど・・・といった理由で、

戒名をつける(授かる)、つけない(授からない)は個人の自由ですが、後から「知らなかった!」ということのないように、簡単にメリットとデメリットを書いておきます。

戒名をつけないメリット

戒名をつけないメリットは、

①戒名料がいらない
②寺とのつながりが不要

ということでしょうね~。

金銭的な面のみで言えば、戒名をつけないのですから戒名料はいりませんし、お寺とのつながりもなくなればお布施などの支出も必要ありません。

戒名をつけないデメリット

先祖の墓
戒名をつけないデメリットで一番怖いのが「先祖の墓に納骨してもらえないかもしれない」ということです。

たとえば、お寺にあなたの先祖のお墓がある場合、墓地の所有者・管理者はそのお寺のご住職になります。

基本的に、墓地の所有者であるお寺から戒名を授けて頂けない人の納骨は許されません。

つまり、先祖と同じ墓に入りたければ、お墓を管理して頂いているお寺さんから戒名を授かるしかないということです。

墓に入れない

自分でつける戒名

自分でつける戒名
近年、自分で戒名をつける方が増えています。

私も、お客様によく質問されるので1冊購入して読んでみました。
読み終える頃には自分の戒名を付けたくなりましたが・・・(笑)

>>私が購入した本はコチラ

そこで、前章で書いた「戒名をつけるメリットとデメリット」と重複することもありますが、ここでも簡単に「自分でつける戒名のメリットデメリットについて書いてみますね。

自分でつける戒名のメリット

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自分の好きな戒名をつけることができる!

これぞ、まさに自分で戒名をつける醍醐味ですね。本文にも書きましたが「生前叶えることのできなかった願いを来世に込めて戒名をつける」という考えもあります。

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2011年11月21日にお亡くなりになった落語家の立川談志さんのように、生前、自分の戒名を決めていらした方もいます。

立川雲黒斎家元勝手居士(たてかわうんこくさいいえもとかってこじ)」といった、立川談志さんらしい個性的な戒名は、ちょっとお寺さんにはつくれなかったでしょうね。

自分でつける戒名のデメリット

先祖の墓
自分でつける戒名のデメリットは、”戒名をつけないデメリット”と同様で「先祖の墓に納骨してもらえないかもしれない」という心配があります。

その理由は、先程もお話ししたように、お寺のご住職が墓地の所有者・管理者だった場合はむずかしいかもしれません。

また、自分で一生懸命考えて戒名をつけたとしても、それは本当の意味での戒名ではありません。

戒名は「戒めの名前」という意味がありますので自分でつけるのではなく、本来、師から授かる名前だということを理解しておいて下さいね。

まとめ

以上のことから、戒名料の相場を聞かれても簡単に「○○円ですよ」と、答えずらいという事はわかっていただけたでしょうか?(^_^;)

とはいえ、戒名料の相場が知りたくて、当サイトに訪問して頂いたあなたの為に、私なりに調べた結果をまとめてみました。

◉既に先祖のお墓が寺にある場合

この場合の戒名料の相場は2万円〜5万円くらいです。
但し、戒名のランクによって変わりますので、詳細は各お寺(菩提寺)に確認なさってください。

◉懇意にしているお寺(菩提寺)がない場合

この場合は、自由に決めていいと私は思います。
戒名に意味を感じていなかったら付けなくてもいいと思いますし、自分で戒名を用意したいと思われているのでしたら好きな戒名を付けられてもいいと思います。

費用も図書館で戒名の本を借りれば無料ですし、本を購入したとしても2,000円くらいで済むと思いますよ。

自分でつける戒名

>>私が購入した本はコチラ

また、戒名のランクに関係なく一律3万円戒名を授けてもらえるお寺もあります。

>>NHKで紹介されたお寺さん不問

私は、お寺で戒名を授かるのはいいと思っていますし、自分でつけるのもいいと思っています。

時々、「戒名を付けないと故人が浮かばれない」とか「バチがあたる」などと、オカルトめいた事を言う人もいます。

たとえ、まわりが何を言っても、
自分はどうしたいか!

を、キチンと決めていれば、この手の話に心が揺れなくなります。

よく、考えてみて下さい。
みんな一人ひとり人生は違います。
自分の人生終止符くらい、自分で決めておきたいものですね。(*^_^*)
この記事が、少しでもあなたのお役に立てらのなら幸いです。
あなたの人生が光輝くことを祈っています。

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