仏壇のご飯はいつ下げるの?食べるべきなの?捨ててもいいの?

こんにちは。
仏壇店で働いている あだちよ です。

え~っと、あなたのお家には仏壇がありますか?

お客様によく質問されるんですが、

仏壇のご飯はいつ下げるの?

仏壇に、お供えしたご飯をいつ下げたらいいのか、よくわからない。

ということでお聞きになるわけなんですが・・・

そこで、おうちに仏壇のある方に質問です。

仏壇にお供えしたご飯って、いつ下げたらいいと思いますか?

A. 1日中お供えして夜に下げる
B. ずっとお供えしておく
C. その日の気分(気にしない)
D. 湯気が出なくなったら下げる

正解は・・・

D. 湯気が出なくなったら下げる  です。

まぁ、正解でも不正解でもテストに出るわけではありませんが(笑)、理由がわかると、ちょっとだけ、お供えするのが楽しくなると思いますし、お供えに関する他のご質問にも答えていますので雑学だと思ってお読みくださいね。

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ご飯の湯気(ゆげ)がご馳走?

では、なぜ「湯気が出なくなったら下げる」のでしょう?

それは、仏様やご先祖様にとって、お供えするご飯の湯気こそがご馳走だからです。

湯気がご馳走なので、湯気が出なくったご飯は「ごちそうさま」の状態なんですね。

私達の食事で例えるなら、

湯気がご馳走

これが「湯気がご馳走」の状態。

ご馳走様

そして、これが「ごちそうさま」の状態です。

だから、ご飯から湯気がでなくなったら、お下げしていいんです。

しかし、仏様やご先祖様は実体がありません。

「実体がないのなら、湯気だって食べれないじゃん!」って声も聞こえそうですが、私の知ってるお寺のご住職も「湯気がご馳走ですよ」と言われるので「そうなんだ~」と単純な私は信じています。(笑)

往々にして、単純な事の中に真実はあるのではないでしょうか。

仏壇にお供えしたご飯は食べるの?捨てるの?

正解は・・・

ご自由に(笑)です。

本来、湯気がご馳走ですから、炊きたてのご飯が基本です。
お供えしてから、約15~30分くらい経つと湯気が出なくなりますので(季節によって異なる)お下げして、家族で頂くのが一番良いのですが、お仕事をされている方など、どうしても、朝、お供えしたら「お供えしっぱなし」というのが現状ではないでしょうか?

1日中お供えしたご飯は、カピカピに固くなっていますし、衛生的に考えても廃棄されることをオススメします。

特に梅雨から夏場など、細菌の繁殖しやすい季節です。
たとえ、あなたがお供え物を廃棄したからといって、仏様もご先祖様も怒ったりされません。

また、1袋づつ包装されているお菓子などは保存期間が長いため、 賞味期限を忘れてしまいがちです。 忘れそうな場合、カレンダーやボードに賞味期限を書いておくのも一案です。

私も、平日は仕事をしていますので、休日の朝など時間のある時はお下がりを頂いています。

ちなみに、私以外の家族は時間があっても食べません。(笑)

つまり、仏壇のご飯のお下がりは、衛生上問題なければ 食べたい人が食べましょう。

そして、食べたくなければ、廃棄していいんです。(キッパリ)

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仏壇のご飯は先祖の数だけ用意するの?

正解は・・・

ご先祖の数だけ用意する必要はありません。

基本的に、仏様やご先祖様にはお供えしたものは、湯気だったり精気になって届いていると言われています。

また、仏様やご先祖様は大変仲良しなので、お供えされたものが多かろうと少なかろうと仲良くお召し上がりになるからだそうです。(生前の仲は関係ないそうです)

実際、ご先祖様がたくさんいらっしゃる場合、物理的に考えても仏壇の中に置ききれませんよね?

ですので、ご先祖の数だけ用意する必要はないんです。

但し、嫁いだ先でお姑さんが「ご先祖の数だけご飯をお供えするんですよ」と言われていたり、ご自宅で、ご先祖の数だけご飯をお供えするのが日常になっているのなら続けて下さいね。仲良しが一番ですから♪

仏壇にお供えするご飯って毎日炊かなきゃダメ?

正解は・・・

毎日炊く必要はありません。

あなたのご家庭が、毎日ご飯を炊かれるのなら毎日お供えして頂けばいいんですが、家族が少ないご家庭や、主食がご飯でないご家庭の場合、なかなか難しいと思います。

ですので、ご飯を炊かれた時でいいので炊き立ての1番ご飯をお供えしましょう。

炊き立てご飯

時々、「炊き立てをお供えするのを忘れてので、炊飯器で保温したご飯でもいいですか?」と聞かれることもありますが、あまりオススメしません。

NG

ていうか、私は絶対しません。

炊き立てじゃないけど、炊飯器に入ってて温かいし「湯気」が出るからいいんじゃない?

って思いますよね?

確かに、目に見えるのは同じ「湯気」ですからね。

湯気

では、ちょっとイメージして下さい。

森林浴

森林の朝一番の清々しい空気と、都会の雑踏の中などで私達を包んでいる空気は同じでしょうか?

私達のまわりの空気

確かに、目には同じ透明の空気ですが「何かが違う」とあなたも知ってるはずです。

わかりにくいかもしれませんが、炊き立てのご飯の湯気と炊飯器のご飯の湯気の違いは、そんな感じの違いだと私は思っています。

だから、私は、炊き立てではない炊飯器のご飯は、仏壇に供えません。

仏壇にお供えするご飯にラップをしてもいいの?

正解は・・・

絶対にダメ!です。

時々、「お下がりをいただくためにラップ(ホコリよけ)していいですか?」
という質問をされるお客様がいらっしゃいます。

絶対にやめておいてください。

NG

今現在、ホコリが付くからとか、ゴキブリやネズミ、害虫が来るとかの理由でお供えのご飯にラップをされているのなら、これからは絶対ラップを外してお供えして下さい。
先程、仏壇に炊きたてのご飯をお供えするのは、湯気がご馳走だからとお話しました。

ラップしてお供えしたら、せっかくの湯気が仏様やご先祖様に届かないじゃないですか~。
お供えしたご飯は、1時間もすれば完全に湯気が消えます。本当にお下がりを頂きたいのなら、カチカチになる前にお下げして召し上がり下さい。

もし、カチカチになるまで下げれない状況なら(働いているとか忙しい場合)廃棄する覚悟で、ラップなどせずにあなたの真心を添えてお供えしましょう。

また、これはご飯ではないんですが、果物をお供えする時は、むかずにお供えしましょう。

お供えもの 果物

モチロン、ラップはしないで下さいね。(笑)
果物の香りや精気をお供えするという気持ちでお供えしましょう。
但し、果物の場合、夏場など傷みやすいですので早めに下げていただきましょう。

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仏壇のご飯は、真ん中にハシを立ててお供えするの?

正解は・・・

仏壇にお供えするご飯の真ん中に箸(ハシ)は立てません。

ハシを立ててお供えするのは、枕飯だけです。
枕飯

枕飯とは?
お通夜や葬儀などで、故人が愛用していたお茶碗などに約1合枕飯用のご飯を炊き、山盛りにご飯を盛り付け、箸を垂直に差したご飯のことです。

昔は、白米は今以上に貴重なものでした。

当時は、おかゆが常食でした。おかゆでもお米を食べれればいい方だったそうです。

ですが、故人をもてなす意味で(上供:最上の供養)おこわを炊き、もてなしの心を現わしたとカタチだと言われています。

仏壇に、ご飯をお供えするのは朝しかダメなの?

正解は・・・

朝以外でも、いいですよ~。(24時間OK!)

全国調査をしたわけではないんですが、朝以外にもご飯を炊く御家庭は、あるはずです。

(ちなみに、私は朝、前日の残りご飯を食べて、夜に新しいご飯を炊くことがあります)

炊飯

ベストは、朝もしくは昼にご飯を炊いてお供えするのが理想ですが、なかなか教科書通りにいかない日だって絶対にあると思います。

そんな時は「しかたないさ~」と割り切って、あなたの生活のペースでお供えされたらいいと思います。
夜8時に、ご飯を炊いちゃったけど「炊きたてのご飯をお供えしたい」と思われたらお供えすればいいんです。

お供えがしたい

反対に、日が暮れた後は陰の気が満ちて邪気がうごめき出すから「やめよう」と思われたら、たとえ、ご飯を炊いたとしても、お供えするのはやめて、今日一日無事に過ごせたことを感謝して手を合わせるだけでもいいと私は思います。

ありがとうございました。

あとがき

確かに、仏壇にご飯をお供えしたからといって、ご先祖様や故人の方が、召し上がっているのか、私達の目には見えません。

しかし、少しだけ考えてみて下さい。
私たちが包まれている世界は、目に見えるものばかりではない はずです。

・ 優しさ
・ 思いやり
・ 心づかい
・ 愛おしさ

などなど・・・他にも目には見えないものは色々あります。
お仏壇のご飯も、それと同じで、あなたがご先祖様に日々感謝してお供えする心は、目には見えませんが、仏様やご先祖様には、きっと伝わっていると思います。

そして、大きな守護を感じ、あなたの心は癒されているのではないでしょうか?

ただ、中には、お仏壇にご飯をお供えすることが、負担に感じる方もいると思います。
そんな方は、回数を減らすとか、できる時だけさせて頂くとか、無理をしない!ということも、大切なことだと私は思います。

手抜きではありませんが、5分で出来る御膳もあります。

◆ご先祖さまというフリーズドライは5分で仏膳ができるスグレモノ!◆

仏様もご先祖様も、ご飯やお供えものの湯気や精気を召し上がられるのと同じように、手を合わせて拝むあなたの優しい真心をちゃんと感じていらっしゃっると思います。

そして、それこそが、なにものにも代えがたい最高のお供えだと私は思います。

この記事が、少しでもあなたのお役に立つことを心から願っています。(*^_^*)

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