こんにちは。
仏壇店で働いている あだちよ です。
ここ数年、お彼岸、お盆、法事の時期になると飛ぶように売れているのが、
仏膳用素材セット【ご先祖さま】
おひとりで、5個とか8個とか買っていかれるんですよね。Σ(・□・;)
うちって、仏壇店なので、スーパーのように、ひとつの商品がポンポン売れることってあまりありません。
じゃあ、なぜ、そんなに売れるのか?
どんな商品なのか?そして、どうやって作るのか?を、調べてみました。
Contents
パッケージの説明書きには「お仏壇やご葬儀の祭壇にお供えする 精進料理が簡単にできる素材セット」と書かれています。
それを、もう少しわかりやすく書くと、乾燥させた素材がまとめて入っているので、それをお湯(味だし)で、チャチャッと戻すだけで精進料理ができますよ。といった感じの商品です。
昔は、二間続きの仏間があって、毎朝おばあちゃんやお母さんが仏壇にお供え物をして・・・
といった光景を、私は幼い頃、あたりまえのように見ていました。
ですが、時代の流れの中でその風景は、かなり変わってきています。
一人暮らしのため食事のほとんどを外食ですませているおじいちゃん
高齢な上に車がないので、日々の買い物が困難なおばあちゃん
家事と育児と介護で疲れ切っているお母さん
などなど・・。
みんながみんなこうなんだ。とは言いませんが、自分の身の回りのことだけで、精一杯の方達が、仏壇にご飯(お膳)を作ってお供えするというのは、想像以上に大変なことかもしれません。
もちろん、スーパーの総菜物コーナーに行けば簡単な煮物など売れています。
しかし、ひとり暮らしの場合、お供え用に買っても、量が多く残りを食べきれず捨ててしまうことが多いそうです。
特に、夏場など傷みやすいので、作り置きができません。
そんな方々の頼りが、フリーズドライのご先祖さまらしいんです。
ご先祖さまのパッケージ裏に記載されている素材をを抜粋してみました。
また、表の最後に、
※原材料の一部に大豆、小麦を含む
と書いてありますので食品アレルギーの方は、おさがりとして召し上がるの際、お気をつけ下さい。
アルミの袋の中には上の写真のフリーズドライの素材が入っていました。
パッケージの裏に、簡単な作り方は文字で書いてあります。
ですが、もっとわかりやすく誰でも作れたらいいなぁ~と思いましたので、画像付きで解説していきますね。
また、実際に作ってみてわかったこと、感じたこともありましたので、あとがきでお話します♪
まず、鍋やヤカンで沸かしたお湯、または、ポットのお湯を約400ccくらい用意しましょう。
ヤカンもポットもない方は、電子レンジで作ったお湯でもOKです。
①で作った200ccのお湯のどちらかのカップに、つけものとえんどう豆のフリーズドライしたものを入れ、もどします。(放置しててOK)
①で作った残りのお湯のカップに、味だしの粉末を入れ、スプーンなどで混ぜて溶かしましょう。
仏器膳の汁椀に、麩とわかめのフリーズドライを入れて、
③で作っただし汁を注ぎます。
だし汁は、汁椀6〜7分目くらいまで入ればOK! (*^_^*)v
汁椀が小さいので、マグカップから直に、だし汁を注ぐと、こぼれることがあります。(´・_・`)
そんな時は、スプーンなどで数回に分けて入れた方が、上手くできますよ。(*^_^*)v
④で残った味だし汁100〜120ccの中に、残りのフリーズドライ(高野豆腐、昆布、麩、人参、いんげん)を全部入れ、軽くラップをしてレンジで1〜2分加熱しましょう。
だし汁を吸って、出来上がるとこんな感じになります。
椎茸のいい香りがします♪
盛り付け方法は、パッケージの写真を見ながらやると簡単です♪
器が小さいので、えんどう豆の盛り付けはスプーンを使うと簡単にできます。
他の料理は箸で盛り付けた方がやりやすいと思います。
ただ、、、残念ながら、
ご先祖さまには、ご飯は入っていません。
ですから、
ご自宅で、ご飯を炊いて盛り付けて頂くか、お弁当屋さんなどで、ご飯を買ってきて盛り付けて頂かなければいけません。(但し、湯気が出ている状態)
また、最近では市販の「電子レンジでチンして食べれるレトルトご飯」も売れていますので、チンしてご飯椀に盛り付けられても、私はいいと思っています。
では、実際に、ご先祖さまを盛り付けた各々の料理を見てみましょう。
お吸い物も美味しそうです♪
えんどう豆も美味しそうです♪
煮物も漬物も美味しそうです♪
実は、ご先祖さまには賞味期限の記載があります。
ということは、保存ができて、お供えした後、おさがりとしても、ちゃんと食べることが出来るように作られています。
実際に、食べてみるとわかるんですが、薄味で美味しいですよ♪
とはいえ、お下がりを食べるのに抵抗がある方もいらっしゃると思います。
◆仏壇のご飯はいつ下げるの?食べるべきなの?捨ててもいいの?◆
ご先祖さまを購入されるお客様に、
「どんな時に使われますか?」と聞いてみると、
などなど、お買い求めになる理由は人それぞれですが、一度お使いになると、
「便利だった!」とおっしゃって、リピーターになるお客様が多いんです。
いかがでしたか?
「ご先祖さま」がどうして売れるのか?
どんな商品なのか? どうやって作るのか? を、お分かり頂けたでしょうか?
私自身、実際に作ってみて、とっても簡単に作れることがわかりました。
今回は、パッケージ裏の作り方の通りに作りましたが、もっと時短(手抜き)をと考えれば、まだまだ可能かもしれません。
ただ、世の中には「こんなの料理じゃない」とか「仏様(ご先祖様)に失礼だ」とか「バチがあたるぞ」とか言う方もいると思いますが、気にしないで聞き流して下さい。(笑)
あなたが、心をこめて作ったお供えを仏様もご先祖様も喜んで下さいます。
どんな事を言われようと、どんなに手の込んだ料理より、どんな高級食材を使った料理より、「あなたの笑顔が、いちばんのお供えもの」なんだということを、忘れないで下さいね。
無理をしては、長続きしませんから。
この記事が、少しでもあなたのお役に立つことを心から願っています。(*^_^*)