こんにちは。
仏壇店で働いている あだちよ です。
先日、仏壇を購入されたお客様が
「仏壇って、北向きに置くものなの?」と聞かれました。
どうしても、亡くなられた方を「北枕にする」というイメージから「仏事=北」と思っている人もいらっしゃると思います。
そこで、私自身、せっかく仏壇店で働いていますので、仏壇に最適な向きとか宗教によって仏壇を向ける方角に違いはあるのか?について、わかりやすくお話しようと思います。
はっきり言って、仏壇を置いてはいけない方角などありません。東西南北、どの方角に設置しても構いません。
ただし、唯一置いてはいけない「向き」があります。
それは、家に神棚がある方限定なんですが、神棚がある場合、仏壇と神棚を向かい合わせになるような場所に設置してはいけないんです。
理由は、どちらかを拝む時、必ずどちらかにお尻を向けることになり、失礼になるからです。
しかし、「向かい合わせはいけない」とわかっていても、限られた部屋の間取り上、どうしても、神棚と仏壇を向かい合わせて置かなければいけない時は、真向いに置くのではなく、少しずらして設置すれば大丈夫です。
また、神棚と仏壇を同じ方角に置く場合も同様に、下の写真のように少しだけずらして設置しましょうね。
では、宗派によって仏壇の向き(方角)は決まっているのでしょうか?
いろんな俗説があるので「迷われる方もいるのでは?」と思い、各宗派の総本山に、直接電話して確認しました。
という事です。
どの宗派も、仏壇を設置する向き(方角)に決まりはないということが、おわかり頂けたと思います。
実は、置くスペースさえあれば、居間やリビングに置くのが本当はベストです。
といったメリットがあります。
また、きちんとした仏間や床の間がある場合は、そこに設置して下さいね。
但し、仏壇を「置きっ放し」(放置)してはいけません。
本来、仏壇のあるお部屋は、いつも気の流れを良くして花を絶やさず、朝に夕に手を合わせる場所なんです。
しかし、どんなに感謝する気持ちがあっても、忙しい毎日の中で、そんな教科書通りのことばかり言っていても、堅苦しくって息が詰まります。
ですから、私は少しだけ都合のいいように解釈しちゃいます。笑
たとえば、忙しい毎日の1分でも1秒でいいんです。立ったままでも構いません。
そっと手を合わせ、
「ありがとうございます」
と口に出して言ってみませんか?
ただ、それだけで不思議と平穏な日々を過ごせちゃったりするものです。
仏壇を置く部屋を決めるポイント
あたり前のような事ですが、意外と見落としがちな大切なポイントです。(*^_^*)
本来、仏壇の上は、空間があっても物を置いてはいけないと言われています。
なぜなら、仏壇の上から「ご先祖様方が出入りされている」と考えられているからです。
しかし、今は昔のように平屋の住宅が多いわけではありません。
ふつうに2階建や3階建の住宅もありますし、マンションのような集合住宅で仏壇を求められる方も増えてきています。
仏壇の部屋の上に居住空間があろうと、上の階に別の住人の方がいらしても、全く問題ありません。
ですが、時々「ご先祖様が出入口されにくいのでは?」と不安に感じられる方がいらっしゃいます。
そんな方は「空」「雲」「天」のいずれかの文字を書いた紙を下の写真のように仏壇の上に置くだけでOKです。
こうすることで、仏壇の上は天界です という意味になります。
気休めのように感じるかもしれませんが、こうする事で気持ち良く手を合わせられるのならいいじゃないかな〜と私は思っています。
いかがでしたか?
設置場所は、神棚と一緒の時だけ多少気をつけるポイントはありますが、それ以外は、ご家族で話し合ってみなさんが、一番いいと思う場所に設置されればいいと思います。
文中で臨済宗妙心寺派宗務本所の方もおっしゃっられている様に、仏壇を置くのに縁起の悪い方角はありません。
そして、あなたが手を合わせ、感謝した方角から福がやってくると思えば、ちょっと嬉しくなりませんか?
この記事が、あなたのお役に立ち、幸せのお手伝いができることを願っています。(*^_^*)