私は、若い頃、母が大嫌いでした。
理由は色々ありましたが、とにかく嫌いでした。
大好きな時もありましたが、同時に鳥肌が立つくらい嫌いな時もありました。
今思えば、他人の目を気にする母でしたので、私の感情より「世間体」を気にする事に息苦しさを感じていたのかもしれません。
ただ、そんなに嫌いだった母が会うたびに背が丸くなって、歩くのが遅くなって、日増しに臆病になって、記憶が曖昧になって・・・
「優しくしてあげなきゃな~」と思えるようになってきたのは、つい最近のことです。
今という時は、永遠には続きません。
今この一瞬も、1分経てば「1分前」として過去になっていきます。
つまり、時は休むことなく進んでいて、あなたが歳を重ねるように、親も歳を重ねています。
もしかすると、あなたの親は、あなたにとっていい親ではなかったかもしれません。
あなたは親からひどい仕打ちを受けたかもしれません。
長い年月が過ぎても癒せない傷があるのかもしれません。
いち仏壇店員が偉そうなことを言うつもりも、説教するつもりもありません。
ただ・・・
親のことが嫌いでもできる親孝行があります。
今現在、私も実行しつづけている方法です。
むずかしくはありませんが、簡単ではないのかもしれません。
この親孝行を続けることで親に感謝できるようになれました。
今、何か親孝行をしたい・・・と思っているあなたならきっとできる親孝行の方法です。
Contents
親孝行と一言で言っても、園児と高校生では捉え方が違いますよね。
また、学生と社会人でも親孝行の方法は変わってくるものです。
私も学生の頃から、ささやかではありますが、親孝行をしてきました。
と同時に数々の親不孝もしでかしてきました。(^_^;)汗
そんな様々な体験を経て、大人になりこどもを授かり、親になった今だからこそ、わかる親孝行をお伝えしたいと思います。
わかりやすいように、幼児〜社会人の年頃別親孝行の方法と、嫁の立場や婿の立場からの親孝行の方法、さらに他界した親への親孝行の方法をまとめてみました。
今のあなたのお役に立てれば幸いです。(*^_^*)
親にとって、この時期のこどもは可愛くてしかたないものです。
正直、この時期のこどもの親孝行は「毎日を楽しく過ごしてくれること」それに尽きます。
まず、この時期のこどもが「親孝行しなくちゃ」なんて、深く考えていないと思いますからね〜。(笑)
ただ、親の背中を見ていたり、テレビCMや友達の影響で「何か親孝行したい」と
思っているこどもがいるのも事実です。
もし、「何かしたい」とこどもが言ってきたら、場所もお金もかからずにできる
「親の似顔絵」を描いてもらうとか、食事の準備を手伝ってもらうとか、
小さくてもいいので達成感のある親孝行を親が誘導してあげましょう。
この時期に「親孝行=楽しい」とインプットされると、人に親切にする喜びを早いうちに知ることができるものです。
この時期のこどもは思春期にさしかかり、親子共々、些細なことでケンカになってしまう時期かもしれません。
今まで、良好な親子関係を築けてきた親子はいいんですが、幼い頃、虐待や抑圧した子育てをしていた親は、親孝行以前に、こどもから多大なる反発を受けるかもしれません。
(自業自得ですが・・・)
良好な関係を築けてきた親子なら、一緒に料理を作ったり、勉強やスポーツに打ち込む姿を見せるのも親孝行です。
ただ・・・
「どうしても親を好きになれない」
「親のことが嫌い」という時期でもありますので、そんな時は、無理に儀礼的な親孝行を
しなくてもいいと私は思います。
そんな時でもできる親孝行があります。
それは「生きること」です。
生きることが辛い日もあるかもしれません。
嫌いな親のために「生きる」というのは腑に落ちないかもしれません。
そんな時は親のためではなく、未来のあなたのために生きて下さい。
究極の親孝行は「こどもが生きていること」だということを、
頭の片隅にでも覚えておいてもらえば十分な時期です。
思春期と青春のど真ん中の時期です。
親よりも友達や取り巻く環境の世界がすべての頃かもしれません。時折見せる背伸びした姿と、幼い甘えん坊の姿が同居する頃でもあります。
そんな高校生の親孝行は「悩みを抱え込まないこと」かもしれません。
もちろん親に悩みを相談できる高校生は少ないかもしれませんし、親に言っても何の解決にもならないから言わないのかもしれません。
言葉で相談できなくても、買い物を一緒にしたり、テレビを一緒に観ることで和むこともあります。
不思議かもしれませんが、こどものあなたの心が和む時、親の心も和んでいるものなんです。
親子って、見えない糸でリンクしているんですよ。
それに、この頃の親も意外に悩みを抱えていたりします。
私自身、この頃何度もこども達の笑い声に救われました。
だから、あなたの存在自体が究極の親孝行だと思って下さいね。
とはいえ、勉強や生活態度とか、しつこく言われてむかつくこともあるかもしれませんが、巣立つ前のこどものことを構いたくて仕方ないんだ〜と、ちょっぴり大きな気持ちで親を見てあげるのも親孝行かもしれません。親も未熟なんです。(笑)
こどもが大学に入学すると、経済的に厳しい思いをする親が増えます。(笑)
もちろん裕福で豊潤にお金がある家庭なら何の問題もないのですが、とかく親は「自分達の生活を切り詰めてもこどもに仕送りをしよう」とします。
こどもも親の仕送りだけではなくアルバイトをするとしたら、経済的に親を助けていることになりますので、これも立派な親孝行です。
そして、形式上や物的な親孝行にこだわらず、とにかく「卒業すること」が大学生時代の親孝行のひとつだと思いましょう。
とはいっても、いざ大学に入学してみると思っていた大学と違っていたり、何年かキャンパスライフを過ごしている間に他ことに興味が移り、大学をやめたくなってしまうこともあるかもしれません。
幼稚園児や小学生ではないのですから、自分でよく考えて親に相談するのも親孝行ですし、夢に向かって突き進む姿を見せるのも親孝行だと私は思います。
ただ、どんな道をこどもが選んでも全力で応援したいのが親心です。
時々でもいいですから、元気だということを親に伝えるようにするのも
親孝行のひとつです。
親にとって、こどもと音信不通になるほど辛いことはないですからね。
就職が決まり社会人になった時の定番の親孝行は「初任給での贈り物」ですね。
とはいっても、まだ入社したての頃はお給料もたくさんもらえないかもしれませんので、無理して高額なプレゼントを贈らなくても記念に残るような贈り物をするのも素敵な親孝行です。
最近では、色々な商品に名前を入れてもらえるサービスもありますので、
ご予算に応じて色々選べるのではないでしょうか?
嫁ぎ先、婿に入った先の舅(義父)や姑(義母)への親孝行となると、実の親と少し温度差が生まれるかもしれません。
とはいえ、縁あって親子の関係になった義父母への親孝行も大切にして下さいね。
同居されている場合と別々に暮らしている場合とでも多少違いますが、どちらも「近すぎず遠すぎずの距離感を保つ」ことが、お互いのためにいいと思います。
私の経験を踏まえて書いておきますので参考になれば幸いです。
はじめから「いい嫁」をアピールしすぎると途中で息切れを感じてしまうかもしれませんので、ほどほどに・・・。(笑)
義母さんから連絡があれば応えるくらいでもいいと思います。
往々にして息子(旦那様)は、母親にマメに連絡を入れないことが多いものです。
そんな時は、お嫁さんのあなたが近況をメールしたり、孫が生まれたら成長の様子を時々携帯に送るといった橋渡し的役目をするのも親にとっては嬉しい親孝行だと思いますよ。
私の息子も独身の頃は、生きてるのか死んでるのかわからない程、連絡しても返信してくれませんでした。(-_-;)
ですが、結婚してからはお嫁さんが時折LINEで画像や現状を教えてくれるので安心できるようになりました。
本当にお嫁さん様々です。(笑)
お婿さんは、お嫁さんほど頻繁に義父母に連絡をしなくてもいいと思います。
お婿さんが義父母にできる最大の親孝行は「奥さんを幸せにすること」同時に、「自分も幸せでいること」それ以外にありません。
まさに、この状態が「親孝行したい時に親は無し」です。
親孝行したい人がいない・・・できない。と思いがちですが、そんな事はありません。
別に高価な墓や仏壇を求めることや、高いお布施を払ってお経を唱えてもらうことだけが他界した親への親孝行ではありません。(社長、ごめんなさい)
最高の親孝行は「あなたが毎日笑顔で過ごすこと」です。
こどもの幸せを親はいつも願っているものです。
それは他界しても変わることなく、あなたに寄り添い守っていてくれているものです。
そんな親が1番嬉しいのがあなたの幸せな笑顔です。
親がいなくなったから親孝行できない・・・
なんて思わないで、あなたは全力で幸せになって下さい。それが親孝行なんだと思って力一杯幸せになって下さい。
年代別、立場別に色々な親孝行の方法をご紹介しました。
私自身、親の娘でもあり、こども達の親でもあり、嫁の義母でもある今、親孝行という言葉の深さをしみじみ感じています。
私達は日々、大きな情報社会の波の中にいます。
とかく、テレビCMや、お店の広告に目を奪われがちですが、本当の親孝行は、親に何かあげたり、何かしてあげるだけが親孝行じゃないのかもしれません。
究極の親孝行は「親より1秒でも長く生きてあげること」なのかもしれないなぁ~と、最近は思うようになってきました。
親子が100組いれば、100通りの親孝行の方法があります。あなたは、あなたらしい親孝行をなさって下さいね。
あなたが現在、親の立場なら子供が親孝行しやすい状況を作ってあげるのも優しさです。
よく、こどもが何かしてくれようとした時、「何でもいいよ」とか「いいよ。いいよ」とか「気を使わなくていいんだよ」とか、こどもに負担をかけまいとして、思わず言ってしまうことってありませんか?
これって、親に孝行をしたい気持ちになっているこどもにとって、ちょっとガッカリする返答なんですね。
こどもから「母さん(父さん)何かほしいものある?」と聞かれたら、
「あぁ~こどもだと思っていたのに、親をいたわれる程成長したんだな~」と思い、具体的に提案してあげましょう。
「◎◎に食事にいきたいわ」でもいいですし、「今度●●の映画が観たいわ」でもいいわけです。本が好きなら「※※の新刊が読みたいわ」とか「%$△のケーキが食べたい」でもいいわけです。
男同士なら「今度飲みに行くか」と誘ってみるのも素敵ですね。
親孝行は、する側される側ではなく、みんな誰かの「こども」という過程を通って今を生きてきています。
「親孝行される幸せ、できる幸せ」という心をもって日々過ごせたら、毎日がとても素敵なものなると思います。
この記事が少しでも、あなたのお役に立つことと、あなたの幸せを心から祈っています。